由見敏昭
1974年に千葉県に生まれる。有限会社友和物流への入社のきっかけは、勤めていた友人からの誘いだった。それまで運送業に関わるような仕事をしてきたわけではなく、未経験からの入社。2003年の入社後は、基本となる現場から仕事を覚え、やがて営業職にも携わるようになりキャリアを重ね、2017年に代表取締役就任。運送業界のイメージを変えるような存在になりたいと、人材を大切にしながら会社を成長させている。
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INTERVIEW

運送業界と聞けば、力のありそうな男性スタッフがトラックを運転し、配送をしているイメージを持つでしょう。確かに現場仕事においては特に、肉体的体力を求められることも多いので、男性の方が活躍しやすい仕事内容ではあります。しかし今、業界の中でも女性の活躍の幅が広がってきています。我々も業界の変化に貢献できるよう、女性スタッフの生の声をヒヤリングしながら、活躍しやすい環境作りに取り組み始めたのです。

由見敏昭

第一に「ここで働きたい」と思う会社作り

弊社は、一般貨物と引越しを中心とした運送業を行なっています。家具や家電の配送はもちろん、特別な仕様の車で配送が必要となる精密機器の配送も請け負っています。業界全体が老齢化をしている昨今において、若くパワーのある人材が会社に集まっていることは大きな強みと言えます。現在70名の社員の平均年齢は38歳。業界の平均が40代後半ですので、いかに若いスタッフが多いのかがわかると思います。家具や家電など大きな荷物を運ぶ力仕事において活躍してくれることはもちろん、若手が多いことによる活気がお客様にも伝わり、大変好評をいただいております。代表に就任してからは、若い人材に選んでもらえる会社を目指し、働く環境整備に取り組みました。住宅手当や家族手当などの手当制度、家族の行事の際に有給休暇を取得しやすい仕組みづくり、力仕事が苦手なスタッフも取り組みやすい仕事を作るなど一つ一つ着実に進めていったことは、どれも社員の反応が非常に良いものばかりでした。業界的にも福利厚生があまり充実していない現状がある中で、入社時に驚きを見せる社員も多いのを感じています。長く勤めていると外の世界を見てみたくなる気持ちを持つ社員もいるのは当然で、退職者ももちろんいますが、それでもやはりここで働きたいと戻ってくる社員が多いのも特徴的だと思っています。一度、他の会社で仕事をすることも人生においては勉強であると思っていますし、外に出てみて「やっぱりこの会社で働きたい」と選んでくれているわけですから、大歓迎です。老若男女問わず、働きやすい会社というのを目指しています。

男性と女性が分け隔てなく働ける環境

由見敏昭 弊社で働く女性を見ていると「男性社員に負けたくない」という意気込みを持って働いているスタッフが多いように感じています。現状においては、男性が働くというイメージが強い業界を選んで入社しているからこそ、男性と同じように活躍したいと思っているのかもしれません。ですので、女性だから何か特別な仕組みを作るという思考よりも「女性も男性と分け隔てなく活躍できる」という考え方で女性スタッフのモチベーションを向上させていきたいと思っています。実際の現場の仕事においては、確かに女性の方が難易度を高く感じることもあります。重い荷物はもちろん、長距離の運転においても女性ならではと言える体調不良によってはきつく感じる日もあるでしょう。女性だから、という理由でのサポートではなく、「困っているスタッフがいれば周りが助ける」という風土を大切にしており、先輩社員がかなり細やかなところまで社員に目を配ってくれています。お客様先では「運送会社は男性スタッフ」という固定観念から、女性スタッフを見たときにがっかりされてしまうなど、辛い経験もゼロではありません。しかし、お客様への気遣いや、心のこもった接客においては女性スタッフが高評価を得ることも多くあり、社員の見本となることもあります。女性と男性が互いの良さを認め合い、伸ばしあう雰囲気が会社を成長させるのではないでしょうか。中には、男性スタッフが持てなかった冷蔵庫を女性スタッフが持ち上げて運んだことがあり、その男性スタッフが業後に冷蔵庫の運び方の練習をしていた、なんてエピソードもありました。切磋琢磨の気持ちと、互いを尊重する気持ちが、スタッフのレベルアップにつながっています。

女性同士のコミュニケーションの場を作る

由見敏昭 業務自体は男女で区切らずに行うものの、女性は女性なりの悩みがあることは間違いありません。ある女性ドライバースタッフからの提案で、今後、女性が女性に教えてもらうことのできる人材教育部を立ち上げていこうとしています。提案してくれたのは、現在、部署内において女性一人で活躍をしている社員であり、なかなか男性スタッフに相談できないことを抱えてしまいがちであると感じてきたと言います。そうした中でキャリアを重ね、これから後輩を迎えようという立場において、何か環境を変えていきたいという願いから、「教育」の場面を女性にフォーカスして行なっていくことを提案してくれました。
教育内容としては、仕事のノウハウはもちろん、社会人としての基本的なルールなど、テクニカルな部分に限定せず幅広くカバーしたいと思っています。女性社員の成長に、女性の先輩が寄り添うことでコミュニケーションが円滑になり、のび伸びと成長していけるのではないかと考えています。
運送業業界は、今、人手不足が大きな問題になっていますから、女性スタッフは業界に活気を与えるパワーの源になるはずです。
会社を活性化させるだけにとどまらず、弊社で行う女性に向けた取り組みがやがて業界にも広がり、社会に貢献していきたいと願っています。