小林里佐
1998年、日本歯科大学卒業。都内の開業医院で3年間の勤務後、2001年より村岡歯科医院に勤務。18年に父から同医院を継承し、名称変更。むらおか歯科矯正歯科クリニックの院長に就任。小児歯科を専門領域としながら、矯正歯科などと連携を図る。日本顎咬合学会認定医。一児の母。
https://muraoka-dentalclinic.com/

※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。

INTERVIEW

歯科業界は女性社会でもあるため、女性の視点から働く環境づくりを考えるのは当然のことだと思っています。そのため私たちは、スタッフ皆がいつも笑顔でいられるようなクリニックを目指してきました。経営理念として掲げている「Smile First」には、そんな思いが込められています。クリニックの明るくアットホームな雰囲気や、スタッフ一人ひとりの笑顔が、最終的に患者さんの笑顔を生むきっかけになっていければ嬉しいですね。

小林里佐

仕事以外でも、楽しめる機会を

1980年に父が開業した当院には、オープニングから現在まで勤めていただいいるスタッフのほか、退職された後に患者さんとして当院に通っていただいているスタッフもいます。私が幼い頃から身近にいた方々なので、私にとってはまさに家族同然の存在。そうした関係性が、クリニックのアットホームな雰囲気をつくる理由の一つなのかもしれません。そうした当院の雰囲気を気に入っていただき、これまで4人ほど、患者さんからスタッフ採用させていただいたこともあるくらいです。
また、20代前半の若いスタッフも多く在籍していますから、親子のような関係性が自然にあるのも当院ならでは。その中で、お互いがお互いを助け合う風土も根付いてきました。

私自身も院長として、そうした一人ひとりのスタッフが「どうすれば働きやすい環境になるのか?」というチーム医療の在り方を日頃から意識するようにしています。
例えばチームワークを向上できるようなイベント行事なども頻繁に計画していて、年に1回は必ず旅行を企画。毎回アンケートを募って各自が行きたい場所を聞き、なるべく希望を叶えてあげられるように努めています。
これまでも食事会やバーベキューをしたり、スタッフ全員でディズニーランドに行ったりと、仕事だけでは味わえないような“楽しめる機会”を増やしてきました。
そうした機会を通じてスタッフ同士の距離感も縮まりますし、私がスタッフを知る機会にもなる。仕事の話だけでなく、なるべく他愛のない会話を交わすことがスタッフとの壁をつくらない環境づくりに繋がると考えています。
とくに歯科は、受付や歯科衛生士、歯科医など、それぞれの役割が分かれてしまうため、どうしても壁ができやすい職場でもあります。私が診療室にこもっているだけでは受付スタッフと会話する機会はなくなってしまいますから、できるだけ時間が空いた時は受付に顔を出すなど、コミュニケーションできる場を意識的につくるように心がけているんです。

ボトムアップを常に心がけながら

小林里佐 女性が楽しく働くためには、衛生面で問題にならない程度におしゃれを楽しむことも必要です。若い子であればピアスをしたり髪の毛を染めたり、定期的に意見をまとめて「皆が着たいと思えるユニフォーム」に変更。そうした遊び心を取り入れた制度もすごく重要だと思っています。当院では採用時もスタッフ自身が面接をしていて、「この人だったら一緒に働きたいな」という意見を取り入れるようにしてきました。

とはいえ、自主性や自由度は確保しつつも、何をやってもいいということではありません。常識やモラルは大切にしていきたい。そのためには、どんな場面でも患者さんの立場になって考えてみることも大切でしょう。
また、「自由に意見していいとは言っても院長には直接言いづらい」ということもあると思うので、スタッフ同士の人間関係や心のケアを担うチーフの存在があることも当院の特徴の一つです。
女性の皆さんが楽しく働けるか否かは、トップの考え方しだい。スタッフが楽しめないとなれば、それはトップの責任なのだと思っています。そのためにも「Smie First」を忘れず、患者さんやスタッフが笑顔になれるような試みを続けていきたいですね。

代表/矯正歯科医師 小林英範

小林里佐 当院はこれまで、女性スタッフのイキイキとした笑顔に支えられながら、成長を続けてきました。とくに医療業界では、女性の活躍は重要な役割を担っていると思います。
私自身は矯正を専門とした歯科医師として、これまでも様々な場面で女性と共に働いてきた身でもありますが、その中で大切にしてきたことは「あえて口を挟まず、温かい目で見守ってあげること」。
とくに女性の働き方に関しては、男性が率先して意見を出すのではなく、あくまでも各々の意見を聞いた上で物事を判断する方がいいような気がしています。

クリニックの代表者である以上、いざとなった時に守ってあげられるような役回りに徹することが、スタッフの自主性を高める一因にもなるのではないでしょうか。
当院では月一回の全体ミーティング、DHミーティング、受付ミーティングなど、部門ごとのミーティングを頻繁に行っていますが、私はあえて出席しないようにしています。基本的にはスタッフ同士で決めてもらうことが一番いいと思うからです。そして半年に一度はスタッフ全員と個別面談を行い、将来設計や意見を聞く場を設ける。そうしたコミュニケーションのバランスを大事にしているんです。「何かしなければ」という足し算の考えではなく、「基本的には任せていく」という引き算の考え方が、女性活躍の推進に繋がるのかもしれません。
そして、勤めていただいた以上はなるべく長く働いてもらいたい。私にとってスタッフは家族のようなものですから、自主的な成長を促す制度を多数導入しながら、スタッフ全員がストレスなく働ける環境づくりを徹底していくつもりです。