湯本真紀子
千葉大学教育学部卒業。新卒でインテリア資材メーカーに営業職として入社。4年の経験を積んだ後、インテリアコーディネーターの資格を得てリフォームプランナーの道へ。2000年に同社へプランナーとして入社。その間に出産を経験し、暮らしの実体験から生まれたアイデアをもとにデザインリフォームブランド「家CoCo」を立ち上げる。現在は千葉県内に4店舗を展開し、年商10億の事業に成長。これまでのリフォーム実績は900件以上、プランナー歴20年。戸建・マンションのリノベーションのほか、店舗や新築まで幅広く手がけている。
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※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。

INTERVIEW

私が入社した2000年当時、当社の職場環境は今とは180度違うものでした。社屋ですれ違う社員はほとんどが男性で、女性に向けた制度は全くと言っていいほど整っていない状況。入社してから1年後の33歳の時に出産を経験していますが、産休制度もない状況でした。しかし、そんなスタートから約20年に渡り当社に身を置いてきたのも、自由で裏表のない社風が魅力の一つでもあったからです。

湯本真紀子

求めるのは、ブレない意志

まだ女性がのびのびと活躍できる場が今より少なかった社会の中で、当社は性差に関係なく一人の人間としての個性を認めてくれ、「プランナーとして良い家づくりに貢献したい」という私の意志を常に尊重してくれました。

当時からタイムカードも必要なく、今期からは出勤もその人の働き方に合わせたフレックス制度やテレワーク制度を導入。決して事細かにスケジュール管理するようなこともありません。それが子育てをする女性であれ男性であれ、最終的に個々の役割を全うして成果を上げていればOKというスタイルが根付いているためです。

とはいえ私自身も、入社後すぐに成果を出せたわけではなく、なかなか社内での役割を確立できずにいました。そんな中で私が社長に伝えたのは、「もっと丁寧にお客様の要望をヒアリングし、 “どのように家づくりを進めていけばいいのかわからない”と言ったお客様に対して提案型のプランニングを進めていきたい」ということ。とくに家づくりでは奥様が主導で進めていくことも多いため、主婦であった私の視点を活かした今までにないリフォームデザインのブランドができると考えたからです。新しい事業を始めることは会社としても大きな決断だったと思いますが、社長も快く背中を押してくれました。

女性のアイデアや能力を無駄にしない

湯本真紀子 そして2006年にスタートした「家CoCo」は、試行錯誤を繰り返しながら少しずつお客様へ浸透し、今では当社の事業の柱となるブランドへと成長。立ち上げから約10年で事業も軌道に乗り、今では年商10億に到達しています。

私が現在まで走り続けてこれたのも、会社や家族の助けがあったからに他なりません。たとえどんなに制度を整えても、周囲の理解や協力がなければ女性活躍は成り立たないもの。社員それぞれの個性や価値観に合わせた選択肢を用意していくことも重要でしょう。

現在は71名の体制で、3分の1以上が女性社員です。リフォームデザインにおける女性視点の必要性も日に日に増していますし、お客様向けのワークショップやイベントも大変好評いただいています。

女性は出産と同時にキャリアを諦めてしまう方も多いと感じていますが、女性特有のアイデアや能力を無駄にしてしまうのは本当に勿体無いこと。もっと自由な働き方が当たり前になっていくことを願っていますし、女性のエネルギーをさらに活用できる場を積極的につくっていけたらいいですね。

Founder&CEO 川村英之

湯本真紀子 当社は住宅のリフォーム、ガーデン、新築、不動産を主に事業として行っておりますが、湯本が入社した当時はどちらかと言えば、「うまい、安い、早い」の事業を強みとしていました。しかし時代は変化し、現在の家づくりは人が住むだけのものではなく、家族との楽しい思い出を作る場所である必要性が高まっています。そのため様々なアイデアが求められるとともに、個性を活かした働き方や組織づくりをしていかなければいけません。

これは私の持論ですが、普通の人なんて世の中にいないと思いますし、誰しもが突き抜けた何かを持っている。その個性を見出して本当の自分に出会える場所が、当社であると自負しています。

そして正直に言えば、仕事において性差は関係ありません。女性が女性らしくいなさいというのは、一つの固定概念。とにかく仕事において大事なことは、本当の自分を知ることです。男気のある女性がいたっていいと思いますし、誰しもが子ども心に戻って自由に自分のやりたいことを全うしていけばいい。私もいびつな形をした経営者の一人で、様々な個性ある社員に支えられながら今日まで事業を続けることができました。これからも社員を育て、育てられながら、会社を前へ進めていければと考えています