株式会社スマイルズ
遠山正道
1962年生まれ。東京都出身。慶應義塾大学商学部卒業後、1985年に三菱商事株式会社入社。2000年、株式会社スマイルズを設立。代表取締役社長に就任。スープ専門店「スープストックトーキョー」「トーキョールー」、ネクタイブランド「giraffe」、全く新しいコンセプトのセレクトリサイクルショップ「PASS THE BATON」を展開する。
http://www.smiles.co.jp/
江澤身和
2006年、パートナーとして入社。Soup Stock Tokyoで社員登用された後、複数店舗の店長を歴任。その後、法人営業グループへ異動し、冷凍スープの専門店「家で食べるスープストックトーキョー」のブランド立上げと17店舗の新店立上げを経験。これまで育成してきたパートナーは300名以上に及び、そのうち14名が社員となっている。現在は取締役副社長、人材開発部部長として新たな採用・育成の仕組みづくりにも取り組む。
http://www.soup-stock-tokyo.com/

※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。

INTERVIEW

食べるスープの専門店「スープストックトーキョー」を全国に68店舗展開している当社ですが、来店されるお客様のほとんどが女性の方々。それに伴い、働くスタッフも女性従業員が多く活躍しており、社員の女性比率は全体の6割近くを占めています。つまり働き方においても、必然的に女性視点がなければいけない会社だと言えるでしょう。仕事というフィールドでは男女によって働き方を変えようとは考えていませんが、女性には出産など、男性にはないライフイベントがあることも事実。そうした中でもモチベーションを存分に発揮してもらうために、スマイルズらしい女性活躍の在り方を世の中に提示していければと思っています。

株式会社スマイルズ

遠山正道 『自分の生き方は自分で設計するもの』

遠山正道 当社は女性とともに成長を続けてきた会社です。創業時から非マッチョな会社でしたし、女性らしさが受け入れやすい体質がもともと根付いていました。 そのため江澤が取締役に就任したことも、ごくごく自然な流れの中での出来事。社内に大きな変化が起きたというより、さらに女性活躍に拍車がかかったという感覚でしょうか。 とはいえ商品部など、部署によってはまだまだ男性比率が高い職場環境もあります。そうした部署では男性寄りの視点になりがちですから、江澤をはじめとする女性管理職のリーダーたちが環境を上手に緩和し、今後さらに女性ならではの視点を取り入れてくれるのではないかと期待しているところです。 江澤はアルバイト採用から始まり、取締役に就任するまでに至りましたが、そうした登用の在り方は「スマイルズらしさ」「スープストックトーキョーらしさ」であると思っています。 "らしさ"とは何かと言えば、性差に捉われず、人それぞれの個性を存分に発揮し、年齢や役職に関係なくどんどん意見を出し合えるような風土です。 そのため私が日頃から社員に向けて伝えているのは、仕事を自分事として捉えてもらいたいということです。たとえば先輩や上司から指示を受けてから行う仕事は"作業"ですが、本来の仕事というのは自分の頭で考え、自分で仕事を生み出していくような働き方でなければいけません。その方がずっと楽しいですし、やりがいも生まれるでしょう。会社にとっても社員が自由にのびのびと働いてもらえることが、何より幸せなことですから。 江澤をはじめ、当社の社員はみんなが自分事としての働き方を実践しています。私も組織の代表者として、そうした一人ひとりの自発的な意見を尊重し、どんどん汲んでいきたいと思っています。 社員の意見や意思を尊重していくという意味で当社の特徴の一つと言えるのが、時短勤務という形で自由な時間を持てる仕組みづくりを進めていることだと思います。そこにはあえて、育休や産休制度といった女性を特別扱いするような制約は設けていません。男女関係なく、誰もが働き方の自由を得るべきだと思うからです。 実際に当社の男性社員が時短勤務を取り入れ、彼の長年の夢であった「ゲーム作家」になりました。仕事を続けながら、新たなチャレンジをすることはとても良い実例になります。育児や出産のために休暇や時短勤務を取得するのは当然のことですが、人にはそれぞれ多様な生き方がありますし、それに合わせてもっと自由な働き方があってもいい。そこに男女の区別は必要ありませんし、あとは本人の意思しだい。会社は選択肢を与えるだけで、社員の人生を決める立場にありませんから。 そうした自由度の高い働き方は、今後女性が社会で活躍していくためにも必要不可欠なことなのだと思っています。

江澤身和 『女性のためにも、女性を特別視しない』

江澤身和 私は友人の紹介で、「スープストックトーキョー」でアルバイトとして働き始めました。とても働きがいのある環境でしたし、これまで勤めてきた12年間の中で、私の方から友人を誘って一緒に働いたことは何度もあります。自分自身が働きやすさを見出せていなければ、友人に紹介したりすることもないですよね?それが当社の働きやすさを表す、何よりの証拠だと思っています。 当社では時短勤務制度からもわかる通り、あえて女性を特別扱いしません。女性や男性、母親や独身者の方でも皆が公平に働き方を選べるようにしています。産休や育休制度と具体的に名付けてしまうと、産休を終えて戻ってきたお母さん方にとっては少し肩身が狭いという意見も実際にありました。お母さんだけを特別扱いしているのではなく、「他の事由でも公平な働き方を提供しますよ」というスタンスを貫くことで、休暇も取得しやすく、本当の意味で働きやすい環境を提供できるのだと思っています。 また育児などの理由で時短勤務を選ぶお母さん方の多くは、お子様の年齢に応じてフルタイム勤務に戻していくというのが通例です。 しかし当社の時短勤務制度は年に1回の更新の機会を設け、いつでも時短ができる権利を公平に与えています。親が子どもと一緒にいる時間を大切にするのは、子ども小さい時だけでなく、一生涯のこと。国の制度で定められた年齢に応じて育児が終わるわけではありません。ご自身のライフプランに合わせて年に一回更新できるようにすることで、常にオープンな働き方を提供していきたいと思っています。 また当社では、アルバイト採用などで一緒に働いているパートナーさんの働き方にも注力するようにしていて、常に全従業員の声をリアルタイムで共有できるようにしています。たとえばWEB上の社内報では、そこにチャットスペースを設けて働く人たちの意見をいつでも反映できるようにしています。「スープストックトーキョー」でアルバイトを始めて間もない方でも書き込めるようにしていますし、そこに役職や立場は関係ありません。そうやって公平に意見を交わせるネットワークを設けることで、場所や立場にとらわれずに働く人同士の距離感を縮めることができ、会社全体で理念や価値観を共感していくことができています。うした取り組みは、女性視点を柔軟に取り入れ、女性ならではの意見を反映していくことにも繋がっていくでしょう。 私も含め、この数年で徐々に女性管理職の割合も増えてきました。今後もさらに増やしていきたいと思いますし、そのためには女性リーダーの育成にも注力していけたらと考えています。 私自身はアルバイト雇用から始まり、これまで様々な視点から当社の働き方を見つめてきました。店舗の現場をよく知っている立場でもあります。だからこそ誰よりもお客様や仲間のことを考えているリーダーでありたいなと思いますし、今後の女性活躍を後押ししていけるような存在になっていけたらと思っています。