佐々木広行
1968年1月3日神奈川県生まれ。1991年、早稲田大学卒業後、一部上場企業へ入社。1998年、広告代理店を設立。フリーペーパー発行事業や企業のプロモーション企画、マーケティング戦略で多くの実績を残す。2002年、株式会社エステプロ・ラボ設立。エステサロンを経営しながらハーブティーをはじめとするインナービューティ事業を展開。現在、機能性・安全性・クリエイティビティを追求した60種類以上の製品を開発販売している。
https://www.esthepro-labo.com/

※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。

INTERVIEW

私は、「全員がキャリアを積んで、全員で人間力・仕事力を高めて稼げる価値を作っていこう」と教育しています。そこに男女はもちろん、事務系・営業系などの区別はありません。しかし、その個の力を発揮させるには、安心して働ける環境が必要です。女性が子育てをしながらでも最大限の力が発揮できる環境作りに、今の時代はより尽力しなければならないと思っています。なぜなら、私は社員を、勤務時間や勤務形態ではなく、「仕事の質」で評価したいと考えているからです。

佐々木広行

女性コンシャスな経営者として

20年ほど前、私は広告代理店を経営していて、女性のマーケットを分析して企業に提案する仕事をしていました。ちょうどその頃は総合職と一般職の垣根が取り払われ始め、女性の社会進出が顕著になってきた時代です。時勢に呼応するかのように、私は託児所の運営にも関わりました。この頃から女性のマーケットに対する影響力を強く感じ、「女性に認められないとヒットにつながらない」ことも確信しました。思い返せば、「女性の生活を輝かせる」私の仕事のスタート地点だったのかもしれません。
そして現在、エステプロ・ラボを起業して16年。社員の6割が女性。役員も半分以上が女性です。また、会社としてのお客さんも、商品のユーザーさんも女性がメインですから、私にとっては女性のライフスタイルやニーズ、抱えている問題を直視し考えることは、もはや長い間の日常になりました。「さまざまな立場の女性が働け、輝ける環境を作ることは現代の必然である」と思っています。

現在、4人が産休中。執行役員も産休経験者

佐々木広行 当社では、45人ほどの女性社員のうち、現在4人が産休中です。一人目の出産の社員もいれば、二人目以降の出産の社員もいます。いつも誰かしら産休を取っている状況ですが、仕事はうまく連携されています。また、営業の総責任者で部下が最も多い女性社員も、執行役員になってから産休を取り、現在、元職に復帰しています。私は女性の復帰には、以前のモチベーションをキープして復帰できることが重要だと思っています。気持ちだけの問題ではなくポジションもキープしておくことで、産休前か、あるいはそれ以上の実力を発揮できるように思います。産休明け以降は当然子育て期間でもあるので、私は「限られた時間の中で結果を出す」というところで評価をしています。
ただ、「人」を大事にしつつも、仕事を「人」に依存しすぎないことも重要です。相反することのように聞こえるかもしれませんが、結果的に引き継ぎやすく、女性が産休を取りやすい環境になり、「人(女性)」を活用し大切にすることにつながるのです。

こまぎれ時間の活用と起業支援

佐々木広行 以前、政府から出された「2060年に労働者人口が激減する」というニュースは衝撃的でしたが、その報告には「このまま女性の労働参加が改善されなければ、さらに労働者の減少は進む」とあります。つまり何かしら手を打たないと、世の中が回らない状況がやってきたのです。一企業ができることとして、社内託児所の設置をはじめ、朝夕の子供の送り迎えや夕食の支度などで生じる「女性のこまぎれ時間」の有効活用や在宅でサポートしてもらう制度など、これから整備していきたいことはたくさんあります。また、起業家マインド溢れる女性も増えてきているので、当社の商品を扱うサロンのオープンもサポートしようと考えています。お客さんでもあるエステサロンのオーナーは、子育てしながら経営している女性が多いので、商品に関する講習会は子連れでもOKにしています。「ビジネスの席に子連れ」というと、古い考えからは想像すらできないことかもしれませんが、私は、今までもこれからも常識にはとらわれずに、女性の働きやすさを考えていこうと思います。